障がい者虐待(平成28年7月29日)

<現状>
平成26年度の障がい者福祉施設従事者等による虐待件数1746件であった。
障がい者虐待防止法(平成24年10月1日付施行)
⇒虐待の通報が義務付け 行政は調査が必要となった。
虐待とは、性的、身体的だけでなく、無視、いやがらせも含む
(事例)
虐待をしたのは50代管理職の男性  
シェイバーを投げつけ、利用者の前歯を折る。  
その前にも職員に押し倒され骨折。
業務の振り返りシートを義務付けたが、再発した。
山口県の調査では、従事者の4割が不適切な支援を見たり聞いたりした。
<なぜ、虐待が起こるのか>
職員と利用者の関係が問題であり、職員が利用者より上の立場であるとの誤認に基づく。
 
虐待の起こった施設で、全ての利用者や職員から聞き取り調査。
⇒結果、虐待という意識はなく、職員はスキンシップと捉えていた。
 
<問題構造>
     (虐待の起こった施設の調査によると)多くの家族が、職員の行為(叩く)はしつけだと答えた。
  家族(しつけ)、職員(スキンシップ)と考える事で、事態が悪化。
〇利用者を下に見る意識がある。障碍者に対する蔑視がある。
〇お世話をしてやっているという意識があると、からかいなどが日常的に、それが固定化されると虐待につながる。家族も見てもらっているという意識があると、虐待が、見過ごされる。 
〇特別な人が虐待するのではない。
〇1746件の相談件数だが、虐待を受けていても、表現が苦手な人も多いので、実数はもっとあるのではないかと思われる。
〇知的障がい者指導員には、資格は不要(管理職は一定の資格必要)
〇よって、支援の方法を学ぶ機会もなく現場に配置される。
<虐待をなくす取り組み>
コミュニケーションの障害→障碍者の行為に、「なぜ、そのような事をするのか」を考える必要がある。    
岡山 孔徳学園  虐待をなくす取り組み
○障がい者自身が発信する。  
〇施設のイベントやルールを自分たちで決める。自治会がある。
〇自治会長(障がい者)→赤ちゃん扱いされていないか?いやがらせをうけていないか?を必ず利用者に聞く。話し合いは、1時間に及ぶ事もある。
〇話し合いで、ルールを決める事で、問題行動を起こす人も少なくなり、虐待もなくなった。
〇話を聞いてくれるという事が大きい。
〇自分たちで、行事を成功させる事が、成功体験となり、障がい者自身の自信になる。(職員は、敬意を覚え、見下す事がなくなる)
(過去の同施設は)
〇服装や入浴時間も指定されていた。
〇問題を起こす利用者も多かった→職員はしつけと称して、虐待が行われていた。
なぜ、利用者は問題行動を起こすのか→職員の押しつけに対する反発が大きかった。
〇職員が上の立場で、見下していた。
 
<社会福祉士からのコメント>
〇障がい者虐待は、どの施設でも起こる可能性がある。
〇一人一人を個性ある個人と捉え、自己決定と自治を尊重する事が肝要である。